仏教解説

84 人間としてのブッダ -仏舎利- ③

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 ブッダ・ゴータマの遺体は、クシナーラー(拘尸那竭)のマッラ(末羅)族の人々の手によって、最高の鄭重(ていちょう)さをもって処理せられました。彼らはブッダの亡骸を真新しい布をもって幾重にもくるみました。さらに、その上を、これもまた真新しい麻布をもって包みました。次に彼らは、それを棺に入れ、その上をまた鉄の棺をもって覆い、たくさんの香木を積んで、その上に安置しました。

 その上には天幕が張られ、その前にはお香が焚かれ、花が供えられて、また音楽が奏でられました。そのようにして六日を過ぎて後、葬儀の列が発せられ、聖者の亡骸は、クシナーラーの東郊の、マッラ族の廟所に運ばれて、そこで荼毘に付せられる事となりました。

 そのようなことを事細かに記したお経の叙述は、そこで、少々神秘的な描写をしています。そこでは、マッラ族の主だった者が四人、頭を洗い、新しい衣をつけて、荼毘の火を点ける役割を全うしようとするけれども、香木を積み上げた薪木に、どうしても火を点けることができないのです。「どうしたことでございましょう」と、彼らがアヌルッダ(阿那律)に伺いを立てた時、彼が答えた言葉は、

 「かの尊者マハー・カッサパ(摩訶迦葉)は、いま五百の比丘たちとともに、パーヴァー(波婆)よりクシナーラーにいたる大道をすすんでいる。かの尊者らが世尊の足を頂礼しないうちは、この荼毘の火は点ぜられないであろう」

 ということでした。神秘的な叙述に酔うことを好まない現代の私たちは、それはただ、アヌルッダたちが、マハー・カッサパをはじめとする後の一行が到着するのを待って、師の荼毘を行いたいと切望したであろう事実を述べたものであろうと考えるのですが、ともあれ、それによって、死物狂いで道を急いだマハー・カッサパたちは、七日目にそこに到着して、やっと師の荼毘に間に合うことができたのです。

 荼毘に付されたブッダ・ゴータマの遺骨は、クシナーラーの会議場に安置せられ、槍の垣を作り、弓の柵をめぐらし、さらになのかの間、お香を焚き、花を供えられ、音楽を奏でて供養されました。しかし、その間にもまたひと騒動が持ち上がったのです。
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